クイーンになるはずではなかった、プリンセスの誕生
名前 Elizabeth Alexandra Mary (エリザベス・アレキサンドラ・メアリー)
誕生日 1926年4月21日(2022年で96歳)
ロンドンの富裕層が集まるエリアであるメイフェアで、当時のヨーク公爵夫妻の長女として誕生。幼少期はリリベットと呼ばれていました。
4年後には唯一のきょうだいであるマーガレットが誕生しています。
10歳の時、父親が国王に
1936年、伯父にあたるエドワード8世が「好きな女性と結婚したいから」と退位したため、父であるヨーク公がジョージ6世として戴冠。自動的に長子であるエリザベスが王位継承権1位の座につきます。エドワード8世が普通に妃を迎えて子供をつくれば、回ってくるはずのないポジションでした。
イギリスの君主として最長の在位期間を誇る
1952年25歳の時、ジョージ6世の逝去により英国とコモンウェルスの元首に(戴冠式は1953年)。現在、在位期間がイギリスで最長、世界では2位(1位はフランスのルイ14世)になり、2022年には在位70年を記念したプラチナ・ジュビリーが祝われました。
結婚は21歳の時。4人の子供に恵まれる
若き日のエリザベスが一目惚れしたと言われる、フィリップ・マウントバッテンとの結婚は21歳の時。ギリシャ・デンマークの王子であったフィリップは、結婚後はプリンス・コンソート(王配)として、2021年に99歳で亡くなるまで女王を支えました。
4人の子供のうち、3人までが離婚
自身は一人の男性と添い遂げたエリザベス女王ですが、チャールズ、アン、アンドリュー、エドワードの4人の子供のうち、エドワード以外は離婚経験者です。
世界を騒がせたダイアナ妃と現在のカミラ夫人との有名すぎるトラブルにより、王室の人気を落としたチャールズ、ジェフリー・エプスタインとのつながりでスキャンダルを起こしたアンドリューなど、子供たちに関する心痛は晩年まで続きました。
家族に悩まされた人生
夫であるフィリップも、若い頃は浮気の噂があり、晩年には車で他者を巻き込む事故を起こしています。また、妹のマーガレットは奔放な性格として知られ、クイーン・マザーとして国民に慕われた母親は浪費家で、女王が経済的に救済したこともありました。自身は硬すぎるほど真面目なのに、家族には悩まされ続けた人生だったようです。
人生を公務に捧げたエリザベス女王
一部をチャールズ皇太子やウィリアム王子たちに引き継ぎつつも、精力的に公務を続けるエリザベス女王。一節には、人望のないチャールズの在位期間を短くするために頑張っているとも言われています。
先日は96歳にして、在位中15人目にあたる首相のリズ・トラスを任命しました。通常のバッキンガム宮殿ではなく、静養先のスコットランド・バルモラル城での任命という異例の事態でしたが、高齢を押して公務を執行する女王の責任感の強さには、感銘を覚えざるを得ません。
*この記事を執筆中、2022年9月8日、エリザベス女王がバルモラル城で逝去されました。子供たちや孫たちに囲まれ、静かに最後の時を迎えられたそうです。ご冥福をお祈りします。
【関連記事】【エリザベス女王逝去】嫌われ者か、国母か。イギリスにとってどんな存在だったのか