イギリスにはATMマシンが街中のあちこちにあって、しかも週7日、24時間使えます。在住者が現地の銀行から現金を下ろすのはもちろん、旅行者も必要な時に本国の銀行からお金を引き出せて便利ですよね。
でも、ちょっと怖いのが「スキミング」。年間、なんと数十ミリオンポンドも被害が出ているそうなのです!住んでいると慣れてしまって、何気なく使っているATMですが、知らないうちに口座からごそっとお金が抜かれていたらと思うと怖すぎます…。
そこで、注意したいキャッシュマシンの見分け方、万一の時の対策方法をまとめてみました。大事な自分のお金を守るため、覚えておきましょう!
こんなサインに注意!やばいATMの見分け方
ATMでスキミングするには、何らかの細工が施してあるもの。よく見ると分かる場合もあるので、使う時に下記のようなサインに注意してみましょう。
・キーパッドがゆるい
PIN(暗証番号)を打ち込む際に使うキーパッドが浮いている感じだったら、本来の物に上から読み取りのための偽物を被せてある場合が。揺すってみると簡単に外れることもあるようですが、おかしいと思ったら使うのは止めておきましょう。
・カードスロットが光ってない・不必要にせり出している
カードを入れる部分がピカピカ点滅していなかったり、何だか変に出っ張っていたら、スキマー(スキミング装置)やカードを吸い込む仕掛けが被せてあるかもしれません。上からスプレーでペイントするなど、周到にカモフラージュしてあることもあるそう。変だと思ったらカードを入れないように気をつけましょう。
・カメラが設置してある
「ピンホールカメラ」という、極小の穴から画像を読めるカメラがATM上部に隠されていたケースも。暗証番号を入れるのを撮影しているので、キーパッドの上に不自然にいじった箇所があったり、小さくても怪しげな物体が付いていたら、カメラを疑った方が良いかもしれませんね。
・割れ目があったり、傷があるATM
プラスチックカバーが破損している、またはドライバーなどでいじったような跡があったら要注意。カバーをこじ開けて、中にカメラやスキマーを隠した跡かもしれません。
他にも気をつけたい場所
キャッシュマシン以外にも、
・駅のチケット販売機(特に、無人になる時間がある小さな駅)
・駐車場の支払い機
など、特に周囲に人がいなくなることが多い場所での支払いマシンでも被害が出ている模様です。CCTVカメラがあるから大丈夫と過信せず、用心して使いましょう。
おかしいと思った時の対策法は?
このマシンは怪しい、と思ったら使わないのが一番ですが、うっかりカードを入れてから気がつく場合もあるかもしれません。そんな時は、すぐ銀行に連絡してカードを止めましょう。
また、カードが吸い込まれたまま出てこない場合、絶対にその場を離れてはいけません。
近くで見ていて、トラップにかけたカードを回収に来ることがあるからです。特に金曜日の夜など、銀行が休みだからと週明けまで放っておく人もいるそうですが、必ずその場で銀行の緊急連絡先に電話して対処しましょう。
さらに、自分で何とかしようと機械をいじるより、まず警察や銀行に電話して助けを呼ぶことも大切。下の記事によると、スキミングのデバイスは高価なので、近くで見ていた犯人が取り返そうと飛んで来る場合もあるそうなのです(取られるのが心配だったら、初めからそんな物に手を出さなければ良いじゃないか〜!と思いますが…)。身の安全を守ることも大事ですから、まずは助けを呼びましょう。
参照 http://www.money.co.uk/current-accounts/4-atm-scams-you-need-to-know-about.htm
機械だけじゃない!周囲の人にも気をつけよう
古典的な方法ですが、PINを入力する際に後ろから覗いてくる場合も。後ろに立っている人にも注意しましょう。
お店での買い物の際も同様。スーパーでの買い物の際にPINを打ち込んだのを覗き見され、後からカードを奪われてお金を引き出されたという事件もあります。「疑っているようで、お店の人や後ろの人に悪いかな」と遠慮せず、しっかり手元を隠して打ち込みましょう。
こちらのBARCLAYS銀行のサイトにあるセキュリティ動画も参考になります。いつどこで何が取られたのか、わかりますか?(動画はページの下の方にあります)ちょっと感心(?)してしまうスマートな手口ですよ。
https://www.barclays.co.uk/security/card-fraud/
ちょっとした注意で、被害を未然に防ごう
色んな手口があって、ちょっとカードを使うのが怖くなりますね…。でも、せっかくの便利なATMですから、事前に注意を払って賢く利用したいもの。今回ご紹介した方法を参考に「やばいATM」を見分けて、被害を未然に防ぎましょう。最新のニュースにも留意してくださいね!