イギリスのコロナ対応はどんな感じ?最新情報まとめ!

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イギリスでもコロナ・パニックが始まった!?

世界的に大騒動になっている新型コロナウィルスの発生。

イギリスへの旅行や留学を計画している人にとっては、「行くべき?キャンセルすべき?」と悩むところですよね。

私たち在留邦人にも「里帰り(一時帰国)したら、戻ってこれないのでは?」と心配な時期。

予約する前なら良いけど、日本とイギリスの行き来はそれだけで十数万円、家族なら何十万もかかる世界。

サラッと諦められるという人は少ないんじゃないでしょうか(で、ですよね?^^;)。

かく言う私も、先月日本へ一時帰国してきました。

これからイギリスと日本を行き来しようという人は大変だと思いますが、少しでも参考になるよう、現時点でのイギリス政府の方針、現状までをまとめました!

イギリスのコロナ対策最新情報!

Image by Myriam Zilles from Pixabay

まずはイギリスの現状から。

イギリス国内では2020年3月3日現在、累計で51名の感染者が確認されています。

最初は中国からの留学生などでごくわずかだったのが、北イタリアでの大発生を受け、該当する地方へスキー旅行などへ行っていた人たちの感染が一気に増えました。

ここ数日で「海外渡航歴がない」「感染者との接触が認められない」という、感染経路を辿れない人が出てきたため、イギリス政府も危機感をつのらせています。

本日、NHS(国立医療サービス)が、コロナウィルス(英語ではCoronavirus、正式にはCovid−19)の感染拡大を’レベル4’に引き上げました。

これは、緊急事態レベルの最高値だそうです。

NHSでは人手不足を予想し、リタイアした医師・看護師をかり出す計画を立てているとか(ちなみに引退した人たちを活用することを、有名ドラマにちなんで’Dad’s Army’と呼んでいます)。

一見良い方法に思えますが、最も感染に気をつけなければいけない年配者たちを、医療現場に配置しちゃって大丈夫なんでしょうか…><?

コロナの診断方法は画期的!まずは111に電話

Image by Ichigo121212 from Pixabay

思わず感心したのが、コロナに感染しているかテストする方法。

各地にあるメインの病院では、特設の小さなブースを外に作って「コロナ検査のアポがある人以外、近づいちゃダメ!」といったサインを出しています。

政府のウェブサイトや、自分でNHSと話した情報によると、手順は下記の通り。

NHSの非緊急番号(111)に電話して相談し、予約を取る(必要があるかどうかはNHSの専門家が判断します)

予約時間にブースに入る

完全防備の看護師が現れる(ジャジャーン!)

サンプルを取ってもらったら帰宅!そして自宅で自己隔離。

48時間以内に結果がGP(かかりつけ医)に報告され、本人に伝わる

…ということらしいです。

なお、ひとたびNHSからリファレンスをもらったら(検査の予約リストに載ったら)、結果が出るまで自己隔離(Self-Isolate)することを要求されます。

検査で陽性なら、設備の整った病院で治療を受けますが、陰性ならその日から通常通りに暮らせます。

基本的にはシンプルでノー・ナンセンスな、いつものイギリス式対応です。

人口も観光客も多いロンドンはさらに合理的で、ドライブスルーによるコロナ検査ができる病院もあるそう。

ドライブスルー…!アメリカみたいですが、すごく良いアイデアと感心しちゃいました!サンプル取るだけなら、車から降りる必要ないですもんね。

日本からの渡航者へのガイドライン

日本から来た人や旅行してきた人への対応は下記の通り。

「過去14日以内に日本から帰国した人で、風邪の症状がある場合は人との接触を避け、NHS111に電話して相談」

症状がなければ普段の生活を続けて構わないとのこと。

まだ武漢や韓国・イタリアの一部などの大発生地域、さらに東南アジアの一部の地域よりもゆるめです。

今後変わるかもしれないので、変更があればアップデートしたいと思います。良ければ、下記のサイトも参考にしてください。

イギリス政府の最新コロナ情報・アドバイスのページ

英国国民の反応は?

Image by StockSnap from Pixabay

さて、政府はがっつり対応していますが、実際イギリスの人たちはどう思っているのでしょうか。いくつか例をあげてみますね。

私が日本に里帰りする前、同じ頃タイに旅行に行くというイギリス人に「コロナ、ちょっと心配かも…」と言ったら「だいじょぶでしょ!」的なおおらかな反応。

最初にアジアで感染して帰国し、近親者たちに移して地元の小学校も閉鎖させてしまった人は、メディアで実名と顔写真がさらされ’Super Spreader’(=すごいバラ撒き屋!)と呼ばれています(悪い感じではないんですが)。

また、つい先日、近隣エリアで感染者が出た際、地元のメーリングリストで「気をつけろ!」と騒いだり、「私は年寄りだから心配なのよ!」と訴えたりする人たちがいました。それに対して「大騒ぎして不安を煽る人がいる」「大して怖いウィルスじゃない」とトーンダウンさせようとするメッセージもあがっていました。

いろいろ総称して、騒ぐ人もいるけれど、基本的には日本よりも冷静な人が多いと感じます。

もともと、風邪ひいただけで病院へ行く人が多い日本人に対し、こちらでは子どもが水疱瘡になっても医者へは行きません。

市販薬で対応できるものは自分で何とかします。

インフルエンザでも、電話で症状を話して処方箋を出してもらいます(感染症は医者に行ったら広まっちゃいますからね…)。

こういう、軽い病気なら医者や人には頼らん、という態度のイギリス人と、「とりあえず医者行っとけ!医者に何とかしてもらおう」という考えの日本人の違いが、冷静さの違いに現れているかもしれません。

イギリス人もちょっと焦ってきた?

しかし、ここ2〜3日で急に患者数が増えたせいで、世論が変わってきた気もします。

買い占めまでいかなくても、備蓄を始める人も増えたようです。大手スーパーのオンライン部門が「注文がいつもより増えている」と言っていました。

参照記事 https://metro.co.uk/2020/03/03/supermarkets-prepare-coronavirus-panic-buying-feed-nation-plans-12337527/

また、初期から手指の消毒薬(サニタイザー)は品薄でしたが、最近になってやたらと「手を洗え!」という報道が増えた気がします。

メディアの煽りっぷりがヤバい!日本、アジア系コミュニティへの反応が心配

Image by Free-Photos from Pixabay

人は基本的に冷静でも、メディアでは「非常事態」だの「最悪の場合は地域封鎖だ」だの、けっこう怖いことを書き立てています。

「スマホについたウィルスは何日も生き延びる」とか、本当?と思うことも…。

それに気になるのが、イギリス国内の映像に、マスクしたアジア人(東洋人)が写っているものが多いこと。

国内感染も始まっているし、イタリアからの感染も多いのに、わざわざ東洋人が写っているものを使う意識がちょっと怖いですね。

中国から始まったのは事実ですが、東洋人への嫌悪感を招かないかと心配になります。

そんな中ついに、シンガポールからの学生さんが「コロナなんていらない」と難癖をつけられ、大怪我をしました↓。

参照記事 https://metro.co.uk/2020/03/03/student-beaten-racist-saying-dont-want-coronavirus-country-12341106/

場所はロンドンのオックスフォード・ストリート。観光客にも大人気のショッピングエリアです。

「コロナより怖いのは人間」という例ですね…。

もちろんこんな人ばかりではありませんが、ちょっと街では目立たないよう気をつけたほうが良いかもしれません。

まだまだ患者数は増えること必至…

イギリスでも日本に遅れて、爆発的に感染者が増える段階に来ているようです。

政府のインフォメーションサイトも日々アップデートされていますので、フォローしていきたいと思います。

NHSはしっかり準備しているので必要以上に心配しなくても良いと思いますが、偏見など、ウィルスより警戒しないといけないことも…。

次の記事では、里帰りから戻った時の印象や、その後のゴタゴタを書きますので、良かったら読んでみてください!

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